もう片方の手が背中を何度も這い始め


後ろのファスナーに手をかけた。


ゆっくりとそれが下ろされていくのを感じながら

瞳を閉じる。


パチンと音がして、ブラジャーのホックが外されたのがわかった。

一気に軽くなって、思わず吐息が洩れた。



素肌に直接触れる龍太の手の動きに

少しずつ、意識が集中していく。



「あっ…―――ん!」


頭の中が真っ白になっていく―――…。


龍太――――…。



焼けつくような、甘い痛みのあとに残るのは


赤いしるし―――…。


龍太の

しるし。



――――――…



――――…