「え…見つけて…くれたの?」

その子と―――…会ったの?

一体、それはいつ?

「約束したんだよ。どこにいても見つけてって…」

雪が世界を白くする―――。


「…親のこと、出生のこと、信じられないような事実を知って…荒れてたときでも、やっぱり…」


龍太の腕がスッと伸びてくる。

「俺を…こうして見つけてくれた」

あ…

そっと抱き寄せる。


「――――私?」

フッと表情を緩める。

「…そう、今、隣にいる…琴葉…お前だよ」

「いつから…気づいてたの?私のこと」

「―――初めて、名前を聞いたとき」

ああ…あの図書室での、あのとき…気づいたのね。


“見つけて…ぼくを”

“約束だよ。いつか―――…”

“遠くに行っちゃうけど…”

“忘れないで…ぼくのこと”


“約束のしるし―――指切り……”



――――…


―――…