喉がこくっと鳴る。

緊張で足が震えてる気がする。

「なに?」

「ずっと…入学したときから…あの、私、竹内君のことが……―――す、好きだったんです!か、彼女とか、い、いないなら、私と付き合ってください!」

―――言えた!

一気に力が抜けそうになるけど、彼の反応が気になった。

「――――は!?」

いきなりの私の告白に面食らっているのが見えた。

が、それも一瞬で、私を凝視しているのを頭上に感じる。

…なにか言って…お願い。もうドキドキしずきて…息も苦しくなっていく。


「―――…いいよ」

……今、“いいよ”って聞こえたような…

「い、今なんて言ったの?」

まだ、彼の顔が見れない私。

「いいよって言った」

え?え?…ホントに!?いいの?

「ただし――…」

「……え?」

俯いたままだった私は、そのとき初めて彼を見た。


「付き合うのは金曜日だけな?」


「――――…は!?…金曜日…だけ?…どうして金曜日だけなの?」


そして彼は今まで見たこともないような冷酷そうな表情で近づくと

「だってお前は5番目の女だから―――…」


そう耳元で囁いた。