私になかったもの―――…。

普通の家族の団欒。


父親の存在。


私の夢―――…。


女優になること。



私を産んだことで母が諦めた夢。


14歳になった私が飛び込んだ世界――。


モデル――――…。


誰にも負けたくない。


負けない。


私は――…のし上がってみせる…必ず。


だけどそれを阻むもの。


―――…一緒に暮らしたこともない父親の存在。


存在は知ってはいたけれど、会ったことなどほとんどなかった。

この世界で知った―――あの人の存在の大きさ。

“あの人の子供だから―――…”



そして、それにつられるように近づいてくるいろんな男達。


たかが15歳の少女になにができるわけでもないのに…。


だけど―――…

私はその男達と付き合った。


毎日、違う男達と――――…。