「で、でも…さっきも言ったけど、2人っきりってわけじゃ…」

「そんなのわかんないじゃない。なんなら私がもう1人を連れ出そうか?」

有紗の行動は素早い。

「有紗…いいって!言うときは自分で言うから」

「……琴葉が言えるとは思えないけど…」

有紗が目を細めて私を見る。


「うっ…大丈夫だもん!」

そうよ!せっかく勇気を出して金曜日の当番になったんだから、次は告白でしょ!

「ま、頑張りな!」

有紗に励まされながら昼休み、お弁当を持って図書室に向かった。

当番は昼食を図書室で済ませることになっている。

「もう来てるかなぁ~」

スキップしながら向かう。



ガラッ―――


シ―――――ン

「…まだ誰もいない…か…」

誰もいない図書室にそっと足を踏み入れた。

時計は12時を少し過ぎたところ。

「…先に食べてようっと」

受付に座ってお弁当を食べようとしたとき。

ガラッ――

ドアが開いた。

ドアの方を振り向くと。