二学期が始まり、私も航平も学校行事に追われ、なかなか会えない日々が続いた。

それでも毎日電話やメールは欠かさなかった。





図書委員は、相変わらず沖本君と一緒だった。

―――龍太の話はもちろんしないけれど、それでも少しずつ普通に話せるようになっていた。

航平のことは、話していない。



龍太と別れた最後の日―――突然の沖本君からの告白。

忘れたわけじゃなかったけれど、彼もあれ以来、そのことに触れることはなかった。



体育祭―――文化祭―――ごく普通の高校生活は瞬く間に過ぎていった。




そんな秋も終わりに近づいたある日―――


学校からの帰り道。


「戸田さん?」

「―――…」

「戸田 琴葉さん?」

「……はい、そうですけど…」


声をかけてきた人は―――