「こんなすごいお部屋……」

絶句するような 部屋を

「自由に使いなさい。」

「だって部屋にトイレもシャワーもあるし
昔行った温泉の部屋みたい!!」

「ゲストルームなんだ。
仕事をしだしたらわかると思うけど
あと二部屋こういう部屋はあるから……。」


「三部屋もあるんですか?」

「ゲストが来た時 使ってもらうんだ。
部屋代はお給料かちゃんとひかせてもらうから。」

「はい。それにしても
世の中にはこんなすごい部屋をあと
三つも持ってる人がいるんですね。
私なんかはこちらの玄関のホールくらいの
アパートで暮らしてきたから……。」

「それだけ掃除が大変だということだよ。
明日から頼むね。」

「住まわせていただけるんですもの
頑張ります。ホントに感謝します!!」


頭を下げた。

「あの お名前は何とおよびしたら……
やっぱり旦那さまとか
ご主人さまとか……」

王子様とか


「それは勘弁してほしいな。
朝陽でいいよ。年上だから朝陽さんで。」


ドキンとした。


朝陽さん

こうして私は母の王子様と暮らすことになった。