Kiss Kiss Kiss

家に戻ろうと思ったら真っ赤なスポーツカーが
静かに停まった。

司の彼女・・・・

家を見上げていた。

「司 迎えに来たよ。」

「悪い ちょっとプリント見つからなくて
明日必要なんだ 待ってって言ってきて。」

「え~~めんどくさ~~~」

車に近づくと助手席の窓が開いた。

「すみません 今もの探してるみたいで
すぐに来るので待っててと言ってます。」

司より年上なのはよくわかる。

「誰?」

「ここのお手伝いです。」

「お手伝いさんって 司と同じくらいでしょ?」

「ちょっと年上です。」

「へ~~こんな若くて可愛いお手伝いさんなんだ。」

司とは何もありませんから
安心してください!!!

そう言いたかったけど余計なこと言っても
困るから会釈して戻りかけたら

「あ あの~~~」と声がかかった。

「はい?」

「今日 朝陽さんはいる?」

「はい。」

「そっか……お元気にしてる?」

「元気です。」

「そんならいいの~~
私もお手伝いさんになりたいな~~」

「え?」

長い髪をかきあげた綺麗なおねえさんは
切なそうな表情でそう言った。