ドキドキした。
もし二人がキスでもしたらどうしようって思った。


よかった・・・・


私のこと話してたけど・・・・・あるわけないって
はっきり言われちゃった。



あるわけないって

悲しかった・・・・・・。


毎日毎日 私が一番朝陽さんの近くにいて
朝陽さんの生活に寄り添っているのに
真澄さんにしかわからない 朝陽さんがいるんだって



抱いて

真澄さんみたいに堂々と言ってみたい。



朝陽さんに私だって女だってこと
わかってもらいたいのに……

「夕日ちゃん
悪いんだけど 今夜一人分追加してもらえるかい?」


夕飯の支度をしていた私に朝陽さんが声をかけた。

「真澄さんの分ですね。わかりました。」

まさか泊まってはいかないよね不安になる。

「ごめんなさいね。
たまにこうやって現れるから以後お見知りおきを|」

真澄さんが笑った。


朝陽さんも
「困ったやつだな~」とおでこを小突く。

二人の間の何ともいえない絆みたいなものは
司を囲んでの家族というものなのかな。


「帰れや ババァ」
そう言いながらも 今日は出かけない司

今夜は何だか物悲しい夜になりそうだ。