「私は知ってるけどね
あなたのいろんなこと……
だから特別なのよね?」

「おいおい 脅すなよ・・・・・。」

「それからあの人……
あの人どうしてるのかしらね・・・・」


真澄さんがそう言うと
朝陽さんが 歩き出した。

「仕事がつまってんだ。
適当に遊んだら 早く帰りなさい。
司も怒っちゃったし……」

「あの子はほんといつまでも赤ちゃんだから……
あなたの見せないところ全部
司が演じてくれてるみたい。」

私が育てているプランターの花を朝陽さんが見ている。


「若いお手伝いさん?」

「うん。どんどん家の中が輝くよ。」

「手出しちゃったの?」

「何を……そんなに女性に困ってないよ私は・・・・。
知り合いの娘さんだからね
おかしな想像しないでほしいな。」

「ごめんごめん~~~
朝陽のことだから……それもありかなって…。」

「あるわけないだろバカだな。」


立ち上がった真澄さんがまた抱きついた。

「ね……抱いて……」

「何言ってる?」

「美香ちゃんたちからいろいろ聞いてるのよ。
私だけもうずっと抱いてもらってない……。」

「元妻さんを抱くことはもうないよ。」

「意地悪 やっぱり冷たいから・・・・」

真澄さんが朝陽さんをつねった。