まさかの両想い?

父親の線を疑っては見たけど
どうしてもあの母と 
この王子様の接点が見つからない。

だって生きてる場所が違いすぎるから……


「星子さんは何て言ってた?」

「昔 王子様に恋をしたって……」


「そうなんだ……
星子さんがそう言ってくれたんだ。」

「あの…うちの母は……
もしかして私はあなたの子供なんですか?
まさか父親?」


静寂があって
そして静かにそう言った。

「純愛・・・・・・だよ。」

純愛って・・・・・


「だってあなたは 朝陽で
私は 夕日 だから………。」


「きみの名前を聞いた時
嬉しかったよ……。
私と少し接点があるようで・・・・・
素敵な名前だね。
一日の疲れを癒してくれるような……
そして暗闇に星が瞬く……
人はそれぞれにいろいろな思いを抱いて
明けない夜はない朝陽を見て
また頑張ろうと思う………。」

母が私に語る名前の由来に
この人がいる・・・・・・・・。

おかあさん ずるいよ
こんな素敵な人と 純愛だなんて・・・・・。


オシャレもせず一心不乱に働いていた母に

初めて女として嫉妬を覚えた。