「半年前くらいだったかな……
突然電話が来たんだ。自分に何かあったら
娘をお願いしますって。」

半年って 余命を告知されたくらいだ。

「そうだったんですか・・・・。」

「会いたかったな。」

「母はもう少し若くてきれいだったら
会いたかったと言ってました。」

「そう。
会いたがってくれてたんだ。」


次の瞬間見せた笑顔に
私はドキンとした。


子供のようにとても恥ずかしそうに
微笑んだ。


その表情は 何だかとってもキュンと
こっちがときめてしまうような
そんな表情だった。


「母とは……どういう関係だったんですか?」


思わず言葉が先に出る。


間違いなく母の王子様は
母の片思いだったんだろう
だって 生きてる場所が違うんだもん・・・・・。


でもね まさか
この人が私の父親ってことは……ない?


父親だから尋ねていくようにとか
父親だからこうして
よくしてくれるのかな………

「星子さんは…初恋の人だよ。」

え?意外だった・・・・・・。