Kiss Kiss Kiss

「朝陽さん コーヒ持ってきました。」

夜 コーヒーを欲しがるのは
仕事に追われているとき


「ありがと……」

立ちあがって朝陽さんが大きく伸びをした。

「締切が迫ってる時に スランプになるのが一番
こたえるんだよね・・・・。」

「仕事しすぎですよ。
お休み終わってから びっちりですよ。」

「私もゆっくりやりたいんだけど
仕事の要請があるうちが花だからね
今のうちに稼いでおかないと……。」

コーヒーを飲んだ。


「あ あの朝陽さん
こんな忙しい時に申し訳ないんですけど……」

朝からずっと言い出しにくかった。

「ん?」

「ピアスの穴が完全にあいたんです。
それで……この間の買っていただいたピアスを……
朝陽さんにつけてもらいたい…んですが……。」

「私が?」

「はい…絶対に朝陽さんにつけてもらいたくて……。」


朝陽さんが優しく微笑んだ。

「いいよ~おいで。」


おいでって 鼻血が出そうだった。

ピアスを朝陽さんの手のひらに置いた。

ドキドキドキ


この心臓の音
朝陽さんに 聞こえるかな・・・・・・