「お食事は?」

「すませてきたよ。」

午後の日差しが中庭から差し込む。

「どこへ行ってきたんですか?」

「グアム……
顔真っ黒だろう?ゴルフ三昧だよ。」

誰とですか?
何も知らなかったらそう聞けるんだけど


「日焼けした朝陽さんも素敵ですね。」

「そうかい?よかった。」


コーヒーを差し出す。

「おみやげ買ってきたんだけど
荷物は後でつくから ちょっと待ってて・・・・。」

私の一番のプレゼントは
朝陽さんがいるこの空間

「髪の毛ずいぶん短くしたんだね。」

「変ですか?長い方が好きですか?」

好きですかって……
自分の言葉にドキドキする。


「可愛いよ。」

朝陽さんが近づいてきた。

え・・・・・・・

ドキドキ 

私の耳たぶに手が触れた。


「キャツ……」

思わず声をあげる。

朝陽さんは無言で耳たぶを優しく触る。

「外 出ようか・・・・・。」


心臓が破裂しそう。
私きっと まっかっかになってるよ・・・・。

「あ はい……。」

朝陽さんが私から離れたら腰が砕けそうだった。

「用意しておいで。」

「はい……。」
魔法にかけられたみたいに
私は熱くなる頬を隠すように階段をかけあがった。