すごい買い物だった。
自分のためにこんなに買い物をするなんて
思ってもいなくて
そう思ったら果てしなく欲しいものが増えて
何度か車に荷物を運んだ。

安い洋服で可愛いものを選んだ。
仕事しやすいもの
これから夏を迎えるから 涼しげな色のもの

肌をスベスベにするミルクとか
爽やかな香りのするコロンとか
楽しくて楽しくて時間が足りないくらいだった。

髪の毛の色は真っ黒から
薄い茶色に変わったら 全然違う人間に見えた。

「ショートやっぱ似合うわ~
活発で元気なイメージだから…」

鏡の中の私は違う人間だった。

「可愛い!!!」

まわりの人たちも私を注目した。

「軽くパーマかけたから……」
美容師は ワックスのつけ方や ブローの仕方を
丁寧に教えてくれた。


「なんか私じゃないみたい。」

「可愛いよ!!このまま伸ばしていくなら
二か月後くらいにまた来て
ちょうどカラーもしなおす時期だから……。」

「好きな人に振り向いてもらえるかな?」

「その人卒倒すると思う。」

大げさに言った。

「ありがとう!!」

「自信持って!!!」

朝陽さん驚いてくれるかな・・・・・。
私のこと好きになってくれるかな・・・・・。