Kiss Kiss Kiss

朝陽さんが留守の間　何もすることがなくて
掃除したり鏡を磨いたり廊下を艶だしで
ふきあげたり・・・・・

さすがに夢中になってやることもなくなった。

中庭の芝の手入れをして花に水をやり
ベンチに腰掛ける。

この素敵な家も朝陽さんがいなくなると
オーラがなくなっちゃう。
朝陽さんが風景の中にいるだけで
この中庭だってきれいに見えるし

朝陽さんから水をもらう花だって嬉しそうに
花びらを揺らしているように見えた。

「あんたたちも
早く朝陽さんに会いたいね。」

結局　司も帰って来ないし
一人ならご飯だって別に適当でいい

「つまんない・・・・・。」


自分の部屋もきれいになった。
ベットでひっくり返ってぼーっとして
それでもやることがないから
屋上のドアを開けた。


空は真っ青で思わず背伸びをした。

物置を除くとバーベキューセットがあった。

小さな自転車
司がここで乗ってたのかな……

朝陽さんと司はもうお互い距離を
置いているように思うけど
ここで遊んでいたこともあったんだなって
そんな想像をしながらベンチにひっくり返る。

真っ青な空

早く会いたい・・・・・・
早く帰ってきて・・・・・・