「そしたらあの人は
わかってるって言った。
自分もそのつもりはないって
だから今自分は幸せだってそう言うつもりって。」

「あの時　その嘘を見抜けていたら
俺は夕日ちゃんの父親になっていたよ。」

「時を超えたってわけね。」

「真澄…ごめんな……。ずっと見守ってくれたのに
幸せにできなくて……。司にもきちんと説明しようと
思っているよ。」

「そう……
本気なのね……。」

「うん。夕日ちゃんと一緒に
残された人生を過ごしていきたい……。」

嬉しかった寝たふりしながら涙が流れた。


母の面影を私に見ているのかもしれない


だけどそれでもいい
朝陽さんが私を大切に想ってくれてるから……


母の想いを私が叶えてあげられるから……。


「瀬崎　朝陽もやっと　人らしい
生き方ができるんだ……。」

「きみと司も俺にとっては
特別な存在だよ。これから先も・・・・・
司は俺の子供で……きみは　元妻だ。
イヤでなければ　これからもいい関係でいたい。」

「ありがとう。
私は脱落者だけど司は……
あなたと私をつなげてくれる絆だと思ってる。」

真澄さんの切ない愛の形
私も朝陽さんと一緒に大切にしていくつもりです…。