「驚いたわ……朝陽の行動力
どっちかというと流されるがままな人生で
受け身しかとらなかったのに……。」

「もう後悔したくないんだ。
あの時 拒絶されたと思い込んで
星子さんが姿を消した時後悔したよ……。
もっとちゃんと気持ちを伝えればよかった。」

「夕日ちゃんは星子さんじゃないわ。」

「わかってるよ。」

「そう……私に感謝してね。
あなたと星子さんを引き裂いたから
夕日ちゃんに出会えた……。」

「運命だよ。
星子さんとは結ばれる運命じゃなかった。」

「星子さんもあなたがずっと好きだった…?」

「フフフ…」

朝陽さんは小さく笑った。

「最後の電話の時 俺のこと好きだった?って聞いたら
うんって言ったよ。
ずっと幸せを願っていたって……
娘は自分の宝物だから…どうかよろしくって……。」

「よろしくってそういう意味だったの?」

「まさか……。
ただ夕日ちゃんに会ってすぐいい年こいて
恋をしたのは俺の方が先だよ……。
あの子と一緒にいると癒される
一緒の時間を過ごす空間が愛しくて仕方ない。」

「星子さんにはひどいことたくさん言ったわ。
悔しくて……あなたより先に星子さんを見つけて
言ったの。
あなたには朝陽はふさわしくないって
ほんとにひどいこと言ったわ。」

真澄さんの声が掠れた。