「悪いことは言わないわ……
生活費が必要だったら私を頼りなさい。
朝陽を解放して……」

「解放って……?」

「夕日ちゃんも操られているのよ
可笑しいと思わなかった?
自分の親くらい年の離れた人に恋をするなんて。」

私は必死に真澄さんの
言葉の意味を整理している。


「夕日ちゃんの本意じゃないのよ。
あなたのおかあさん星子さんが
朝陽を求めているからなのよ。」

ますます混乱してきた。


「真澄さん 意味が分からない……。」

「でしょ?あなたはまだ子供なの。
ここにいちゃダメよ。」

ここにいたら 何がダメなの?


「真澄・・・・」

朝陽さんの声がした。

「夕日ちゃんには関係ないよ。」

「そうよ だから教えてあげてるの。
朝陽から離れなさいって……。
朝陽と星子さんが 夕日ちゃんの体をのっとって
結ばれようとしてるから!!!
許せない!!!
朝陽のおとうさんの愛人だったのに!!!
朝陽とおばさんを苦しめていた一人だったのに!!!」

朝陽さんを見た
きっとすがるように……

何言ってるの?
今 何て言った?

興奮する真澄さんを抱きかかえた朝陽さんが

「あとでちゃんと話すから……」

悲しそうにそう言った。