Kiss Kiss Kiss

朝陽さんって一人なのかな……


三階の部屋からの風景は素晴らしかった。


でもこんな広いおうちだもの
いきなり家族がめっちゃいるかも……


だったら ショック・・・・

だって想像をはるかに超えて
母の王子様は 素敵すぎるんだもん


もっともっとおじさんかと思ってた。
要するに母の片思いの人だもん


うちの母と何の接点があったのか
知りたいことがたくさんある。


部屋についてるインターフォンが鳴った。

「はい!!」

「家族に紹介するからリビングに降りてきて。」


やっぱ いるんだ 家族・・・・・。
かなり ガッカリした。

そうだよね
家族いるに決まってる
じゃないと おかしいもん。


少々落胆する心に言い聞かせる。


私ったら……
何を落ち込んでるんだか……


他人に優しくされたのなんて
初めてだったからちょっと嬉しかったんだ。

朝陽さんはいわゆる 社長さん
私は雇われている従業員

恩返しのためにも一生懸命働いて
お金ためて……今度は夢を見てもいいのかな

自分の人生の 夢を・・・・・。