ガラスの靴をもう一度



私の告白に、雅にぃは抱きしめ返してくれた。

そして、もう一度キスをしてくれたのだった。

「雅にぃ、行かないと…。仕事に…」

「そうだな。本当は、もっと萌といたかったけど」

笑顔を浮かべる雅にぃに、私も小さな笑顔を返した。

「これからずっと、一緒にいられるよね?」

「ああ、もちろん。行こうか。家まで送るから」

「うん」

雅にぃは、やっぱり王子様だった。

私にガラスの靴をくれた王子様。

絶対に落としたりしないから、魔法よ解けないで。

憧れのお兄ちゃんは、愛しい恋人へと変わったのだった。