「さあ、行こうか」
優しい笑みを浮かべた雅貴が、手を差し出す。
「うん!」
私はその手を取り、再び二人で歩き出した。
小さな頃から、手を引いてくれた雅貴のこの手を、もう二度と離したりはしない。
少しだけ、寄り道をしちゃったけれど、だからこそ分かった事がある。
それは、私たちはお互いに、かけがえのない存在だという事。
もう迷う必要なんてない。
お互いの想いの強さを、確認する事が出来たから。
そうだよね?雅貴。
これからもずっと、私にガラスの靴を履かせ続けて。
覚めない夢を、永遠に見させて。
あなたと一緒なら、私は幸せを感じ続けられるから。
ずっと、ずっと…。

