ガラスの靴をもう一度



「萌には、まだヒールが高いかな?この色は地味だしなぁ」

柔らかい茶色のソファーに私を座わらせ、雅にぃは真剣に足に靴をあてている。

その行動に思わず笑っちゃった。

「本当にシンデレラを探してるみたい」

すると、雅にぃは少し恥ずかしそうな顔をした。

「どっちかっていうと、ガラスの靴を探してるみたいだよな」

「え?」

キョトンとした私に、雅にぃは微笑んだ。

「シンデレラに合う靴って事だよ。萌にピッタリの靴…。ほら、あった」

そう言って見せてくれた靴は、深紅のローヒールのパンプスだった。