ガラスの靴をもう一度



バチが当たったのは私の方だよ。

どうして、雅貴の気持ちを考える前に、自分の気持ちを押し付けたんだろう…。

「そうなんですか。切ない話ですね…」

「そんな同情の目で見ないでくれよ。可哀相なオッサンみたいに見えるだろ?」

冗談混じりの言い方に、葉山さんの笑い声も聞こえる。

「ああ、それそうと、葉山さんに紹介してもらったホテルの交渉、うまくいったんだよ」

「そうですか!?良かった」

ホテルの交渉?

何だろ、それは。

「社用車を、うちで使ってくれる事になったんだ。萌に会ったって言った日に、優花と商談に行ってさ。だからこそ、今回の不祥事が申し訳なくて…」

ん…!?

麻生さんと商談?