「ごめんなさい…」 もう、それしか言えない。 「それは、どういう意味の“ごめん”?」 「え?それは…、ずっと隠してたから」 怖いくらいに川上くんの表情が一変して、険しくなった。 「それは仕方ないよ。話せないのは理解出来る。相手は、自分の会社の社長だもんな。でも、萌ちゃんが謝ってるのは、それだけじゃないよな?」 見透かした様な目。 本当に優しくて、私を想ってくれる人を傷つけてる。 今、それに気が付いてしまった。