ガラスの靴をもう一度



ええ~!?

崇史さんってば、全然フォローになってないんですけど!!

「え?幼なじみ…?萌ちゃんと社長が?」

川上くんの顔が、どんどん青ざめていく。

気が付いたよね?

いつか話したもんね。

私の好きな人は、年上の幼なじみだって。

その相手は雅貴だって、気が付いたはず…。

川上くんの狼狽ぶりに、崇史さんも何か感じたのか、私をチラッと見た。

私は小さくため息をつくと、

「川上くん、後で話ししよう」

そう言って、その場を離れる事にした。

川上くんは俯き加減で、すれ違う私には目もくれない。

よりによって、こんな形で知られてしまうなんて最悪…。