「こんなお店、入れないってば!」 「大丈夫だよ。俺がついてるから」 大丈夫って言っても、私も知っているくらいの高級ブランドだよ? だいたい、似合うわけないって! 店の前で尻込みする私の手を引っ張り、雅にぃは中へ入って行った。 いや~! 場違いもいいとこよ。 「いらっしゃっいませ」 目を閉じて抵抗する私に、優しい女の人が声をかけてきた。 「浅井さまのお知り合いの方ですか?」 「そう。話したろ?萌だよ」