ガラスの靴をもう一度



靴…。

その時、子供の頃に憧れていたシンデレラを思い出した。

小さい頃は、本気で王子様が迎えに来てくれるって信じていて、雅にぃを王子様みたいに思ってたっけ。

「雅にぃから靴を貰えるなんて、まるでシンデレラみたい」

そう言うと、雅にぃは笑った。

「本当だな。ガラスの靴じゃないけれど、見立ててあげるよ。萌の靴」

「うん…。雅にぃ、靴に詳しいの?」

「詳しいってほどじゃないけど、アメリカに行ってた時にさ、初対面の人には足元から見られる事に気付いて…」