ガラスの靴をもう一度



「仕事で?大丈夫なの?」

言われてみれば、雅にぃはスーツを着ている。

初めて見たスーツ姿に、不謹慎にもときめいてしまった。

濃紺のスーツにクリーム色のネクタイ。

何てよく似合うんだろう…。

「大丈夫だよ。だけど、電話がかかってくるかもしれないんだ。落ち着かなくて、ごめんな」

「ううん。気にしないで…」

助手席に乗りながら、雅にぃを見る。

よほど急いで来たんだろうな。

かなり速いスピードで走って来たもん…。

私、無理させてないよね?

仕事、本当に大丈夫なのかな…?