ガラスの靴をもう一度



夏の午後は、かなり暑い。

家まで車で迎えに来てくれるというから、約束の時間より前に出て待っていたけれど…。

「遅いなぁ…」

10分遅刻か。

雅にぃは時間には正確な人だから、きっと何かあったに違いないけれど。

「まさか、事故とかじゃないよね?」

どうしよう…。

携帯を何度見ても、着信もメールもない。

暑さで汗が滲み出そうな上に、冷や汗まで出そう。

こんな時、雅にぃの家を知っていれば、私から行くのに。