車は颯爽と、夜の街を走り始めた。
BGMは流行りのポップが流れていて、オーディオは青いライトに照らされ、遊び心が出ている。
雅貴の高級車と比べると、25歳の男の人の車って感じだ。
「そういえば、社長の車って、うちのじゃないよ?」
全然気が付かなかったけど、雅貴は自分の会社の車を乗ってない。
社長なのに。
すると、ハンドルを握っている川上くんは、当たり前の様に答えた。
「さっきの車だよね?あそこは、うちと資本提携を結んでるから。そういう意味があるんじゃないかな?」
「えっ!?そうなの!?」
ちっとも知らなかった。
雅貴の会社なのに…。
私ってば、かなり勉強不足かも。

