何で、お父さんの声なのよ!? 何で雅にぃじゃないのよ! 声をした方に顔を向けると、人混みの中から走ってくる姿が二人…。 「萌?」 「え…?雅にぃ…?」 お父さんと一緒に走ってきたのは、6年ぶりの雅にぃだった。 「うそ…。雅にぃなの?」 最後に会った時は、“カッコイイお兄ちゃん”という雰囲気だったのに、すっかり大人の男の人に変わっている。