ガラスの靴をもう一度



「えっ!?」

妊娠…?

恋人同士だったんだから、当然そういう関係があったのは当たり前。

それは分かっていたつもりだったけど、改めて思い知らされると、ショックで呆然としてしまう。

自然と、胸倉を掴んでいた手を離していた。

「結果的には、それは勘違いだったんだけど、それでも俺は、いつかは優花と結婚したいと思ってた。だから…」

「だから?」

「妊娠が違ったって分かって、優花はプロポーズを断ってきた。それでも、結婚をしたいと言った俺に、優花は二度と首を縦には振らなかったんだよ」