ガラスの靴をもう一度



その質問に、小さく深呼吸をして答えたのだった。

「ごめんなさい雅貴。私、麻生さんが入社してすぐくらいに、パソコンのメールを見たの。二人がやり取りしたメールを」

やっと言えた。

ずっと、心の中でモヤモヤしていた後ろめたさから、ようやく解放された気分だ。

怒られるかな?

それとも、軽蔑されるかも…。

どちらも覚悟をしていた私に、雅貴は意外な反応を示したのだった。

「そっか…。じゃあ、前から知ってたんだ。別に萌が悪いんじゃない。そこまで追い詰めた俺が悪いんだ」

「怒らないの?どうして?」