ガラスの靴をもう一度



「え?」

何で、知らない振りをするんだろう。

崇史さんから聞いて知ってるはずなのに…。

「ホテルであったビジネスパーソン向けのパーティーよ?川上くんが、麻生さんからチケットを貰ったって…」

「へぇ。そういうのがあったのか。それで、川上から誘われたのか?」

メイクを拭き取った雅貴は、私の顔を見つめた。

笑顔は浮かべいるけれど、目が笑っていない。

どうして、パーティーの事を知らない振りするの?

「そうよ…。誘われたの。雅貴は?今夜遅くなったのは何で?」