ガラスの靴をもう一度



「時間くらい確認しとくべきだったな…」

ハガキには、飛行機の便は書いてなかった。

でも、雅にぃのお母さんに聞けば分かったのに。

「最悪…。雅にぃ、早く会いたいよぉ…」

やっぱり携帯を買ってもらおう。

お父さんは必要ないとか言ってたけど、無いとこういう時不便なのよ。

「仕方ないか。一度戻ろう」

誰より最初に、雅にぃに会いたかったのにな。

こぼれ落ちる涙を拭って、ベンチを立った時だった。

「萌!」

お父さんの声がした。