「萌ちゃんは、何か感づいてるみたい。私に妙に敵対心剥き出しだから」

それは、メールを見たからなのよね。

それについては、私も罪悪感でいっぱいだ。

「ねえ、雅貴。いい加減、萌ちゃんを使って私を忘れるのはやめない?」

え?

今、何て言った?

「どういう意味だよ」

雅貴は目をそらし、震える声でそう言った。

「分かってるんだから。私とやり直そうと、ずっと言ってくれてたじゃない?それが出来ないと分かった途端、幼なじみの萌ちゃんと付き合うんだもんね」

麻生さんはそっと、雅貴の胸元に手を置いたのだった。