チラッと原田さんに目を向けても、無表情で立っている。
そういえば、原田さんも崇史さんに驚いていなかったわよね…。
怪しい~!
この二人、かなり怪しい。
「そうだ。花ちゃん、川上くん。私、いろいろまわってみるね。素敵な出会いもあるかもしれないし」
我に返った様に笑顔を浮かべ、原田さんは小走りで輪の中へ入って行ったのだった。
やっぱり怪しい。
だけど、原田さんと崇史さんの事は後回し!
これで、川上くんと二人きりになるチャンスも出来た事だし…。
「ねえ、川上くん。私も一緒にまわらせて」
とにかく、離れないようにしなきゃ。

