「すご~い!!」
有名ホテルの最上階、総勢200名は収容出来る部屋で、豪勢な立食パーティーが開かれていた。
どうやら、川上くんは似た様なパーティーに行った事があるらしく、余裕で辺りを見ている。
だけど私と原田さんは初めてだから、感動の声を上げてしまった。
天井にはキラキラ輝くシャンデリア。
赤い絨毯に、白いテーブルクロスが掛けられた丸テーブルが幾つもあり、スーツ姿の男女で溢れている。
VIPなパーティーというより、ビジネスパーソン向けの集まりだった。
「川上くん、どこに行ったらいいの?」
みんな思い思いに歩いているけれど、私もただ歩いていればいいのかな?
「そうだな。俺と一緒に…」
と、川上くんが答えてくれようとした時、
「何で、二人がいるんですか?」
崇史さんの声がした。

