ガラスの靴をもう一度



確かに、家は隣同士。

待っていれば、雅にぃが戻ってくるのは確実…。

だけど、“彼女”を連れて来たらどうするのよ?

そんな事を考えていたら、子供の頃に雅にぃに言われた言葉を思い出した。

確か、彼女が出来たら、私と過ごす時間も少なくなるとか、言ってなかったっけ?

そうよ。

ずっと音信不通で、雅にぃの事なんて何も分からない。

「早く行って確かめてくる!」

「あっ、おい!萌!」

止めるお父さんを無視して、私は家を飛び出した。