ガラスの靴をもう一度



「6年ぶりなのよ?雅にぃに会うのは。可愛く行きたいもん」

姿見に映る自分を確認しながら、「よしっ!」と気合いを入れる。

シフォンスカート、OK。

ニットは露出少なめの五分丈。

春先にピッタリのクリーム色に白色を合わせ、久しぶりに会う雅にぃを驚かせるんだから。

もう泣きべそをかいていた子供じゃない。

立派な中学生だって、思わせなきゃ。

「そんなに浮かれてるけどな、雅貴くん婚約者でも連れて帰るんじゃないか?」