ガラスの靴をもう一度



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まったく、原田さんてば、わざとややこしい方をくれたわね。

麻生さんから頼まれた資料作成は思った以上に複雑な上、思わぬ仕事も入り見事に残業をする羽目に。

すっかりフロアには誰もいなくなり、薄暗い中で一人パソコンと格闘していた。

「そういえば、麻生さんは帰って来なかったなぁ」

キーボードを打ちながら、雅貴と麻生さんが頭に浮かぶ。

二人はずっと一緒だったのかな?

嫌だな…。

今ごろ、どこにいるんだろう。

と、憂鬱な気分になった時だった。

話し声と共に、雅貴と麻生さんが入ってきたのだった。