ガラスの靴をもう一度



「そんな…」

「そんなって、何だよ。萌はこれから、いろんな楽しい事が待ってるんだ。いつまでも、俺にベッタリじゃダメだろ?」

ベッタリしたいよ…。

雅にぃは、私の一番大事な人なのに。

「私、シンデレラに憧れてるの」

「知ってるよ。小さい頃から言ってるもんな」

「王子様に憧れてるのに…」

その王子様は、雅にぃじゃないの?

「萌…」

雅にぃは立ち上がって、私の側に来た。

「王子様がいつか迎えに来てくれるから。その為にも、俺から離れないとな」