「羨ましいって、そんなぁ」 川上くんは、まんざらでもない様子で照れ笑いを浮かべている。 「不躾ですが、社長と麻生さんもお似合いですよね?お二人は、知り合い同士って聞いたんですが」 川上くん!? 何を言っているの!? 今度は、こっちが雅貴に目を向けた。 だけど、向こうも負ける事なく険しい顔を続けている。 「そんな噂があるの?社長とは、アメリカにいた時に接していた事があるだけよ」 えっ!? アメリカ…? やっぱり、アメリカ時代の知り合いだったんだ。