それからチャイムが鳴った。
「やべ、鳴った」
「そういえば捻挫大丈夫ですか」
「あれ嘘な」
オ・・・・オウ!?
「お前と今しか話す機会無いと思って、足捻挫した振りした。まあ無意味だったけど」
じろっと睨まれる。
「まあ私もサボりだったんだけどね」
「あっそ」
すごく興味無さそうにそう言って、一応捻挫したっぽくテープを巻いていた。
「わ、私先に帰るね」
返事はなかったけど、ちゃんと聞いてたはずだ
更衣室へダッシュして、女子更衣室を開けるとじろっと女子に睨まれる。
もしかして2人でどこかへ行くところをこの中の1人が見て広まったのだろうか。
めんどくさい…非常に…
黙ってロッカーへ向かう。
中が荒らされてたらどうしようって思ったけど、いじった形跡もない。
様子をうかがっているのかな
「ねえ、秋…本?さん」
秋谷です
「春様と保健室行って2人っきりだったの?」
「あ…まあ…で、でも足にテープ巻いていったらすぐどっか行っちゃって…」
なるほどねーっと女子は言う。
会話したとか看病してもらったとか言ったらダメなんだろうな。
ていうか全体的にいじめられてました
その頃、鷹祢も一緒だった。