「莉央は今、関係ないじゃない…っ」 『その様子だと一緒にいるんだ、先輩と』 「…、何が言いたいの」 『東先輩の名前は呼ぶのに、俺の名前は 呼んでくれないの?』 『————…悠』 やめて、そんな声で名前を呼ばないで。 そんな悲しそうな声で 呼ばないでよ—————…。 「っ…、夏…希…」 …嗚呼、呼んでしまった。 ふわりと微笑む夏はまるで猫のような しなやかな動きで私の腕を掴んで 自分の方に強引に引き寄せ。