『話しかけとけばよかったー』

『あんた彼氏いるじゃん…』

『それとこれとは別なの!別腹なの!』

『別腹って』

『あーあ、どこの学部の人だろ』

『私たちの学部では見たことないよね。
違う学部…かなあ』


目線を上げてちらりと彼女たちを見た。
確かこの人たちは私と同じ学部の人
だったはず。


…たぶん。


あまり自信がない私はもう一度視線を
ルーズリーフに向け…、ようとしたけど。





『あー、でも陽に透けた猫っ毛のあの髪!まじで綺麗だったよね!地毛かな?』




「———…え?」





身体の動きが止まった。