『はい、これ』 そのカメラが私の大切なものだということを知っている莉央は、いつもそっと慎重にそれを渡してくれる。 「あり、がとう…」 『どういたしまして』 そういう、さりげない優しさをくれるから 私は彼といつまでもこういう関係を続けて いるのだと思う。 それが良いことなのか、悪いことなのかは よく、わからないけど…。 好きでもなければ嫌いでもない。 どっちつかずな気持ち。 ———…曖昧な関係を望んだのは、 誰だったか。