「もういい、服着替えてくる」 性格の悪いこの男のことだ。ここにいては また変なことを言われてしまう。 そう判断した私は莉央に背を向けて 寝室に向かった。 …基、向かおうとした。が。 「…離して」 『離さない』 「殴るよ」 『……、』 後ろから強引に抱き締められて 進めた足を止めた。 『はーる』 「…殴る」 『怖いから、それ』 困ったように笑う莉央の吐息が首にかかり ぞくり、背筋が震える。