嗚呼、苦しい。痛い。



セツナイ…———。




もう、あの声で名前を呼ばれることも。


もう、あの体温に触れることも。


もう、……愛しい彼を愛することも。


何一つ、叶うことはなくて。


だけど————。



叶うことなら、もう一度だけでもいいの。




「あい…、たいっ…」




記憶のなかの彼は、
私の大好きな笑顔のままでした。